Skip to Main Content

2023 Japan Spencer Stuart Board Index

2024年2月

Sustainability in the Spotlight

スペンサースチュアートは昨年に続き「Japan Spencer Stuart Board Index 2023」を刊行致しました。 この「Japan Spencer Stuart Board Index 2023」は、日本を代表する日経225社及びTOPIX100社を対象に、コーポレートガバナンスの現状と課題を分析し、その結果を主要各国のデータとの比較およびスペンサースチュアートの考察も加えてご紹介するものです。中でも注目したい分析結果は次の項目です。

  • 取締役会の監督機能については、2015年5月施行の改正会社法において、機能充実を目的に、第三の監督機関「監査等委員会」が導入されました。現在、取締役会の監督機能をどのような機関が担うかによって、企業には「監査役会設置会社」、「指名委員会等設置会社」、「監査等委員会設置会社」という3つの選択肢があります。日経225社、TOPIX100社ともに、大多数は未だ監査役会設置会社であるものの、法改正後約8 年を経た現在、2 割超の企業は監査等委員会設置会社に移行しています。
  • 社外取締役の総数は、日経225社合計で1,102人(延べ)、TOPIX100社合計では540人( 延べ)で、どちらも増加傾向が続いています。社外取締役に占める、利害関係を伴わない独立社外取締役の割合は、日経225社で98%、TOPIX100社では99%と高水準であり、独立社外取締役が主流となっています。
  • 外国人取締役を選任している企業の割合は、年々増加し、日経225社では29%、TOPIX100社では44%です。取締役会における外国人取締役の割合は、昨年から微増し、日経225社では5%、TOPIX100社では9%です。しかし、英国の35%およびフランスの37%と比較すると、日本は低い水準です。
  • 女性取締役を選任している企業は、日経225社では98%、TOPIX100社では99%です。この割合は毎年着実に増加し、フランス、英国、米国と同様、ほぼ100%となっています。しかし、取締役会における女性取締役の割合は、日経225社では17%、TOPIX100社では19%であり、フランス45%、英国40%、米国33%に対して大きく下回っています。また、女性取締役の構成比が30%以上企業の割合は、日経225社では 7%、TOPIX100社では10%と、依然として低い水準です。
  • 社外取締役のバックグラウンドは、日経225社、TOPIX100社ともに、事業会社出身者が約5割を占め、そのうちの7割弱が社長・会長・CEOなどの経営執行の経験者です。